県南2事業 新たに選定 東日本鉄道財団 地方文化支援【岩手】
東日本鉄道文化財団は、2025年度地方文化事業支援の対象事業を決定した。本県からはJR東日本盛岡支社の推薦で、一関市の善楽流獅子舞備品整備事業、奥州市の日本短角種剥製展示による和牛文化発信事業、盛岡市の「南部火消し」保存・継承事業が新たに選ばれた。
同財団は、1993年度から地方文化の振興を目指し、JR東日本エリアの貴重な文化遺産や民俗芸能などの保存、継承、地域発展のため、資金援助を行う事業(新規、継続)を選定している。
このうち善楽流獅子舞は、一関市舞川に伝わる地域独特の獅子舞で、中世から近世にかけて熊野修験者が舞った熊野権現の獅子舞を引き継いでいる。現在は年に1回の巡行以外にも披露できるよう定期的に練習しており、支援を受けて劣化した幕を新調する計画。
日本短角種剥製展示による和牛文化発信事業では、南部牛をルーツとする和牛品種の日本短角種について国内唯一の牛専門の博物館「奥州市牛の博物館」に展示する剥製を製作。いわて平庭高原闘牛会の協力で関連資料を収集し、闘牛の文化も紹介する。