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特集・中学生のビブリオバトル

 一関市立一関図書館の「決戦!ビブリオバトルin一関」は8月3日、同館で開かれました。中学生7人がA、Bの2グループに分かれてお薦めの一冊をプレゼンテーション。本の魅力を伝え合いながらコミュニケーションを楽しみました。Aグループは佐藤怜奈さん(県立一関一高附属中2年)愛読の「嫌われる勇気 自己啓発の源流『アドラー』の教え」(岸見一郎、古賀史健著)が、Bグループは佐藤梨帆さん(一関東中3年)が選んだ「天久鷹央の推理カルテ」(知念実希人著)が勝ち進み、決勝戦を繰り広げました。決勝で紹介された本を振り返ります。

チャンプ本

「天久鷹央の推理カルテ」(選書 佐藤梨帆さん)

 「天久鷹央(あめく・たかお)って誰?」と、興味を持ったきっかけを糸口に発表を始めた佐藤梨帆さん。答えは表紙の白衣を着た天才女医で、物語は天久鷹央に振り回される内科医見習いの小鳥遊優の視点で描かれます。舞台は天医会総合病院の「統括診断部」で、ほかの科では診断できなかった人たちがやってくるという設定を紹介。「患者は河童に会った、人魂を見たなどといい、そんなのありえないと思うけれど、読んでいくと病気が隠されていたことに気付きます」。続刊も多数出ていて、「小鳥遊は『思うところあって』外科から内科に移ったけれど、その理由は書かれていないので、続きを読みたいと思います」と、シリーズを読み進めたくなるほどの楽しさをアピールしました。

チャンプ本と競った一冊

「嫌われる勇気 自己啓発の源流『アドラー』の教え」(選書 佐藤怜奈さん)

 アドラー心理学に詳しい哲人と、哲人を訪ねてきた青年の会話形式でまとめた一冊を選んだ佐藤怜奈さん。「大切なのはなにがあたえられているかではなく、与えられたものをどう使うかである」「われわれは原因論の住人であり続けるかぎり、一歩も前に進めません」など、印象に残ったアドラーの言葉を挙げました。「中学からバスケットボールを始めて、これまでは『みんなより始めたのが遅いからへたなんだ』と原因論で考えていました。この本を読んで、『バスケがうまくなりたい』という目的論で考えながら練習しています」と前を見ました。「嫌われる勇気とは、人の目を気にしすぎず自分らしく生きるということ。難しいことだけれど、勇気を持ちたいです」と結びました。

 同館司書の小田那津子さんは「今年はシャイな子が多い印象で、好きな本といえど5分も語るのは大変だったと思う。一生懸命話しているうちに打ち解け、本を読む楽しさを共有してくれた」と統括しました。