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ほっこり愛らし縁起物 トントン拍子 奥玉パッチワーク学習会(一関・千厩)

和気あいあいと作品作りを楽しむ奥玉パッチワーク学習会のメンバー

 愛らしい表情が魅力のブタの縫いぐるみ、その名は「トントン拍子」。物事が順調に行くさまを意味する言葉を掛けた縁起物で、「見ていると心がほっこりする」と作り手も笑顔を見せる。

 トントン拍子を手掛けるのは、一関市千厩町の奥玉パッチワーク学習会(吉田とし江会長、会員12人)のメンバー。もともとはキルト作家・秋田景子さん(青森県五所川原市)のオリジナル作品で、3月に開催された「パッチワークまつりinおくたま」などで展示するために制作された。

▲縁起物のブタの縫いぐるみ「トントン拍子」

 特徴は、眠るように閉じた目と垂れた耳で、鼻を取り付ける位置も表情を決める大きなポイント。サイズは高さ13センチ、長さ25センチほどで、綿をたくさん詰めて丸々とさせることで愛らしさが増すという。背中に花のアップリケを刺繍(ししゅう)したり、帽子をかぶせたりとそれぞれアレンジを加えて楽しんでいる。

 パッチワークまつりで展示した際には「かわいい」と来場者から好評を博した。その後も自宅の玄関に飾ったり、プレゼントにしたりと会員自慢の作品となっている。

 制作したトントン拍子を市民センターに飾っている千葉由子さん(79)は「愛嬌(あいきょう)があってとてもかわいい。縁起も良く、時期を問わずいつでも飾っておけるのでは。これからもいろんな手法の作品に挑戦していきたい」と意欲を膨らます。

 公民館講座を足掛かりに発足して約10年となる同会。月2回、奥玉市民センターでタペストリーやバッグなどの小物作りを行っており、和気あいあいとした雰囲気の中、おのおののペースで創作に打ち込んでいる。吉田会長(75)は「次回の発表機会に向け、みんなで教え合いながら見た人が楽しくなる物を作っていきたい」と語る。

(阿部安希子)