北上・西和賀

地域創造大賞に輝く さくらホール 文化活動拠点、高評価【北上】

地域創造大賞の受賞が決まったさくらホール(資料写真)

 北上市さくら通りの市文化交流センターさくらホールが、2017年度の地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞することが決まった。市民の文化活動拠点としての環境、芸術文化の普及に寄与する自主事業などハード、ソフト両面で高く評価された。18年1月に東京都内で表彰式が行われる。

 同賞は一般財団法人地域創造(東京都)が主催。地域における創造・文化的な表現活動の環境づくりに特に貢献した公立文化施設を顕彰し、活性化を図ろうと04年度から実施している。今年度は全国の7施設が受賞。本県施設の受賞は同ホールが4番目。

 同ホールは市の設置で03年11月に開館し、一般財団法人市文化創造が指定管理者として運営している。最大定員1503人の大ホールや中・小ホールのほか、市民が日常的に利用できるアートファクトリーと呼ばれる大小の練習、会議室を備える。全体を公園に見立て、南側をガラス張りにした屋内空間、随所に緑を植え込んだ環境も親しまれている。

 貸館に加え、芸術文化普及のための音楽や演劇などの主催公演も毎年度開催。NPO法人芸術工房(新田満理事長)が協働でスタッフ業務などをサポートしている。

 人材の育成活動も積極的に展開。プロが指導する子供の舞台芸術体験事業「KIDSART(キッザート)」、県内演奏家の育成と地元定着を図る「いわての演奏家とつくる音楽会」などに取り組んでいる。

 ソフト事業にもスポットが当たる全国表彰受賞は初。髙橋敏彦市長は「ガラス張りの各室を有効に使い、年間利用率も9割台を維持し評価された。市のプロモーションのためにもありがたい」と喜ぶ。市文化創造の淺田格理事長は「市の理解がなければこれまでの運営はなかった。開館15周年を控え、受賞を機に一層の自主事業の推進と円滑な管理運営に努める」としている。

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