日日草

2021年9月25日

 米どころの県南地方も稲刈りが本格化している。今年は例年より梅雨明けが早く好天が続いたことから順調に生育。刈り取る光景は農家、非農家を問わず暮らす者を笑顔にさせてくれる

▼本年産米の検査も始まり、JAいわて平泉やJAいわて花巻などで行われた主食用米の初検査では、県フラッグシップ米「金色(こんじき)の風」や県オリジナル品種の銀河のしずく、主力品種のひとめぼれがそろって全量1等に格付け。粒のそろいも良いといい、関係者は品質の高さに太鼓判を押す

▼だが、手放しで喜べない。JA全農いわてが県内の各JAに支払う概算金(1等米60キロ)が前年に比べ大幅に引き下げられた。ひとめぼれは2300円減の1万円、銀河のしずくは同じく2300円減の1万500円。あきたこまちは2600円減の9500円と1万円を下回った

▼新型コロナウイルスの影響による業務用の販売低迷などで在庫が膨らんでいることが要因という。見込まれる大幅な収入減に、農家からは稲作継続への不安や耕作放棄地の急増を危惧する声が聞かれる

▼コメを作るだけでなく、大雨による洪水の緩和や水蒸気を発散して気温上昇を抑えるなどの機能も持つ田んぼ。耕作維持へ新型コロナ感染の一日も早い収束と経済の回復を願わずにいられない。