日日草

2019年6月27日

 「ギュィッ、ギュィッ」-。久しぶりにあの耳障りな音を聞いた。何度聞いても体に緊張が走る。今月18日夜発生した新潟・山形地震。仕事が一段落し、帰り支度を始めようかという頃、胸ポケットに入れていた携帯電話や周りにいた局員の携帯が一斉に鳴りだした

▼携帯を取り出し、しばらくその場で揺れの到達を待った。揺れの強さを確かめ、テレビや通信社の速報で震源や各地の震度などを確認。周囲でも身を守る行動を取った人は少なかったように思う

▼今さらながら無防備さを反省した。緊急地震速報は地震発生直後に強い揺れの到達時刻や震度を予想し、可能な限り素早く知らせる仕組み。幸い県内はさほど強い揺れではなかったが、揺れの到達を待っているだけなら速報の意味も薄れてしまう

▼一関市は岩手・宮城内陸地震発生から11年となる14日、発生時刻の午前8時43分に震度6弱の揺れが発生したという想定で「いちのせきシェイクアウト訓練」を実施。地震で大きな被害を受けた同市厳美町の厳美小ではスピーカーから訓練の音声が流れ、児童が素早く机の下に避難、落下物から身を守る行動を取った

▼当日は屋外広報やコミュニティFMを使い市全域に「まずひくく」「あたまをまもり」「うごかない」の安全行動を要請。市消防本部の担当者は「揺れを感じた後の行動が生死を分ける」と訓練の必要性を指摘する

▼思えば、東日本大震災の発生時も命の危険を感じるほどの揺れが収まるまで事務所の片隅でただ揺れに耐えていただけだった。あの音がまたいつ鳴りだすか分からない。身を守る意識を新たにしたい。