奥州・金ケ崎
丹精込めた作品 華やかに 「和のぎゃらりぃ和纓」でひな人形展【奥州】
奥州市衣川区古戸の木目込み人形作家齋藤和纓さん（63）によるひな人形展は、自宅敷地内に開設する「和のぎゃらりぃ 和纓（かずえい）」で開かれている。全国作品展入賞のひな人形、市松人形など丹精込めて仕上げた木目込み人形約80点が館内を華やかに彩っている。29日まで。
齋藤さん（本名齋藤和子）は２００１年に東京木目込人形杜纓（もりえい）会一関教室に入り、翌年に同会入会。田村征纓さん（盛岡市）の指導を受けながら技術を学び、講師資格を取得した。東京木目込人形師範会主催の全国作品展出品など創作活動のほか、木目込み人形の魅力を知ってもらおうと12年にギャラリーを開設し、定期的に展示している。
16年の全国作品展で５位相当の東京キメコミ社長賞を受賞したひな人形「紫翠（しすい）」など、卓越した手業で仕上げた作品が並ぶ。また、今年５月の全国作品展に出品予定の芸者を題材とした「晩愁」は、生地探しに４カ月を費やしたといい「秋のイメージなので、菊の模様の物を探していろいろな所を巡った」とこだわりを語る。
齋藤さんは「世界で一つだけのものを手掛け、できた時の達成感がある。伝統工芸なのでなくしたくない。展示でじかに見て、一人でもやりたいという方が出てくれれば」と期待する。
営業日は月－木曜（祝日除く）、時間は午前10時30分～午後４時（木曜は午後１～４時）。齋藤さんが対応可能な場合は土日でも来館できるが、事前に連絡が必要。入館料５００円（抹茶、菓子付き）。問い合わせは齋藤さん＝０１９７（５２）３５８１＝へ。
