新カード10月導入へ DMO 概要やメリット説明【一関】
世界遺産平泉・一関DMO(松本数馬代表理事)は26日、一関・平泉エリアポイントカード実施説明会を一関市千厩町の千厩農村勤労福祉センターで開いた。同DMOの新規事業として10月から一関、平泉両市町で導入を予定するポイントカード事業について、顧客管理につながり行政ポイントの付与も検討していることなどメリットを事業者らに説明し、参加を呼び掛けた。
新たなポイントカード事業は、一関地方で観光振興を官民一体で進める地域組織(DMO)としてさまざまな活動を展開する中、収益増を目指して実施に向けた準備を進めている。一関、平泉両市町では「なの花カード」「うまっこカード」「ひらいずみスタンプ」など、各地域単位で別々にポイントサービスが提供される地域カード、スタンプがあるが、新ポイントカードは両市町全域を対象にする。
説明会には事業者ら10人ほどが出席。同DMOの高木秀一ディレクターが事業の概要などを説明した。消費者にとっては買い物で利用額に応じてポイントがたまり、たまったポイントで買い物ができ、加盟店に対しては顧客の志向など統計情報が提供されて商品の仕入れなどに活用できるなどとメリットを強調。将来的には健康診断受診などの行政サービスや、ボランティア参加によるポイント付与なども導入する方針であることも示された。
さらに、ポイントカードとは別にクレジット端末が加盟店に無料で配布され、クレジットカード決済サービスが可能となるともされた。
出席した事業者からなの花カードなど現在あるカードとの関わりについて質問があったのに対し、DMO側は「将来的には一本化を目指したいが、いろいろな課題がある」と述べるにとどめた。さらに「新しいカードが良いことは分かるが、来店は高齢者が多く、複数のカードを持つメリットを説明する必要がある」という意見も。DMOでは「新しい客層を取り込むための手段の一つとして活用してほしい」とした。
説明会は28日午後1時から同市大町の一関市民センター、7月1日午前10時から平泉町役場でも開かれる。
問い合わせは同DMO=0191(34)5345=へ。
世界遺産平泉・一関DMOは、10月から一関、平泉両市町で導入を予定する新たなポイントカードの名称について、3候補を挙げて投票を受け付けている。
候補としているのは、平泉の光り輝く黄金文化をイメージした「きらっと(KIRATTO)」、一関地方に古くから根付く餅食文化を象徴とするための「おもちか(OMOTICA)」、同地方で「いいね」「良かったね」の意味で使われる方言から取った「いがすと(IGAST)」。
投票は電話=0191(34)5345=や電子メール=coba.ichinoseki@gmail.com=、同DMOのホームページの投票ページ=https://hiraizumi-dmo.jp/news/touhyou/=で7月2日まで受け付ける。