一関・平泉

タイワンシジミ生息確認 中里・遊水地排水路に外来種 「見つけ次第駆除を」県環境アドバイザー【一関】

一関市中里の一関遊水地第1地区内排水路で見つかったタイワンシジミ
タイワンシジミが見つかった排水路で泥上げ作業をする千葉さん(左)ら

 一関市中里の一関遊水地第1地区内排水路で、外来種のタイワンシジミの生息が確認された。タイワンシジミは環境省と農林水産省により生態系被害防止外来種に指定されており、県環境アドバイザーの千田典文さんは「見つけ次第駆除してほしい」と話している。

 毎年春に排水路にたまった泥や枯れ草を取り除き、農業用水を流れやすくする恒例の泥上げ作業に5年前から携わる第1地区地域資源保全隊の協力者が4日に発見。タイワンシジミは水路の端にある升の水たまりで少なくとも5個以上見つかったという。

 千田さんによると、タイワンシジミは市内では10年以上前から須川パイロットや花泉町全域、真滝、千厩川などでの生息が確認されている。

 泥上げ作業協力者のうち、同市舞川の千葉昭志さん(82)は「排水路にはフナやドジョウ、カワニナなどいろんな生き物がいる。5年やっているが、シジミは今年初めて見つけた」と話しており、生息域が市内北部にまで広がってきたとみられる。

 千田さんによると、タイワンシジミの稚貝は1ミリ程度と小さく、粘着性があるため長靴の裏に付着して運ばれたり、排水を通して繁殖する可能性がある。タイワンシジミを確認した場所で履いた長靴を洗う場合はバケツの水で洗い、バケツの水は排水路などに流さず、地面に捨てる。貝そのものを駆除する場合も水道で洗わず、陸地にそのまま廃棄することが必要。

 タイワンシジミには2種類あり、貝殻の内側が乳白色(カネツケシジミ型)または濃い紫色で、泥のような淡水に生息しているのが特徴。

 在来種のマシジミは環境省の絶滅危惧2類と、いわてレッドデータブックのBランクに指定されている。40~50年前は市内でもよく見られていたが、現在は生息が確認されていない。タイワンシジミとマシジミは貝殻の内側の色で判別できる。

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