奥州・金ケ崎

監査廊点検効率化 奥州・胆沢ダム 遠隔操縦ドローンで実証実験

胆沢ダムで行われた遠隔操縦のドローンによる監査廊内点検の実証実験

 ダムの安全性と機能維持のための内部点検は監査廊内を徒歩と目視によって行っており、巨大なダムでは時間がかかるのが課題となっている。管理の効率化の可能性を検証しようと遠隔操縦のドローン(小型無人飛行機)による点検の実証実験が14日、奥州市胆沢若柳の胆沢ダムで行われた。東北地方整備局管内では初という。実験ではダム管理支所からドローンを操縦し、監査廊内の状況をリアルタイムで確認した。同整備局北上川ダム統合管理事務所の三上博司副所長は「最新の技術はドローンを含めてさまざまあるが、それぞれの技術を検証し、良いものを採り入れていく」と話している。

 同ダムの内部点検は、作業員2人が目視で週1回行っているほか、震度4以上の地震発生時に臨時点検を実施している。特に臨時点検は発生から3時間以内に点検終了・報告を行うことになっているが、同ダムは高さ127メートル、ダム長723メートルと東北最大で監査廊は約800メートルあり、徒歩で往復する点検には多くの時間を要するという。

 今回の実証実験は、八千代エンジニヤリング(本社東京都台東区、出水重光社長)が実施。同社によると、監査廊内のドローン点検には監査廊独特の暗さ、狭さ、Wi―Fi(ワイファイ)通信環境が課題。通信環境については監査廊内に中継器6台を設置し、暗さ対策として補助光源を床面に置いて壁面を照らした。

 同整備局管内のダム関係職員ら約50人が見守る中、ドローンが監査廊内に設けた離発着場所から離陸。2回曲がりながら70メートルほどを飛行し戻った。操縦は支所内で行い、ドローンから送られる映像も確認した。

 同社北日本支店河川・水工部の粟飯原稔部長は「セキュリティー対策を含めた通信環境や機体の充電場所の確保などが実装に向けた課題。まずは胆沢ダムで課題を一つ一つクリアし、ノウハウと技術を積み上げたい」と話す。

 三上副所長は「大地震により監査廊内に入るのが危険な状況も想定される。遠隔操縦によるドローンでの点検はそうした場合に有効ではないか」と語っていた。

▲管理支所から遠隔操縦する関係者

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