紫紅の花楚々と 毛越寺萩まつり開幕【平泉】
平泉町の毛越寺(藤里明久貫主)で15日、秋恒例の萩まつりが開幕した。境内では紫紅色や白のかれんなハギの花が咲き、来週以降には見頃を迎えそう。30日までの期間中は国指定重要無形民俗文化財の延年の舞公演が予定されている。
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現本堂が落慶した1989年に始まり、2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止したため2年ぶり33回目の開催。境内には本堂周辺や常行堂がある浄土庭園北側を中心にヤマハギ、ミヤギノハギ、シロバナハギの3種約500株、約2万本が植えられており、今月に入ってから花を咲かせ始めた。
初日は本堂で一山の僧侶による萩まつり花供養会が営まれ、多くの参拝客が境内を散策。熊本県大津町から初めて平泉を訪れた池田京子さん(74)は「庭園の中にある松の木はどれも立派で、ハギの花もかわいらしい」と語り、じっくりと花に見入っていた。
期間中の日曜日は本堂前舞台で延年の舞を公演。18日は「王母ケ昔」と「留鳥(とどめどり)」、25日は「若女禰宜(ねぎ)」「老女」の2演目がそれぞれ午前11時から行われる。