複合商業施設が完成　２２日、核店舗プレオープン　旧北上済生会病院跡地

　北上市花園町の旧北上済生会病院跡地に、複合商業施設「ＳＨＩＲＡＹＵＲＩ　Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｍａｌｌ（しらゆりセントラルモール）」が開業する。核店舗の食品スーパー・ユニバース（本部青森県八戸市）は２２日に近隣住民向けにプレオープンし、２３日グランドオープンの予定。コインランドリー・クリーニング業の星光舎（本社花巻市）は２２日、１００円ショップのセリア（本社岐阜県大垣市）は２６日にそれぞれオープンする。市中心部に３店舗がそろい、街中のにぎわいにも寄与しそうだ。

　同複合施設は、不動産管理業の伊藤治（北上市本石町、伊藤隆一代表取締役）が、大和ハウス工業と提携し整備。敷地面積は約１ヘクタール。駐車場は２００台分用意した。出入り口は南側の国道１０７号沿いのほか東側、北側の３カ所に設け、混雑緩和につなげる。

　北上初出店となるユニバース北上花園町店は鉄骨平屋建てで、店舗面積２５８３平方メートル。地場の野菜や果物をはじめとする県産品や総菜、焼きたてベーカリーなどの充実を掲げる。従業員は正社員、パート合わせて７８人。営業は午前９時～午後１０時で年中無休。県内１９店舗目、青森、秋田両県含め５７店舗目となる。

　近隣では同社最南端の奥州市水沢や花巻市に店舗を構え、企業立地が進む北上市も商圏として見込めるとして進出。ユニバース総務部は「鮮度の良さ、豊富な品ぞろえ、価値ある安さにこだわり、お客様に満足いただけるよう従業員一丸となって取り組む」としている。

　県南部を中心に展開する星光舎は北上市内１１店舗目で、全体で３３店舗目。コインランドリー併設は北上で初となる。

　同病院は２０２０年１１月に同市九年橋へ移転し、北上済生会はプロポーザル方式で旧病院跡地の売却先を募集。伊藤治は街中への商業施設誘致を提案し、採択され土地を購入した。２１年に旧施設が解体され、２２年２月に着工し、今月に入り完成。複合施設の名称は市の花「しらゆり」から取り、市中心部への立地の意味も込めた。

　伊藤代表取締役は「市中心部であり、地域住民の生活に密着した商業施設を誘致した。街中のにぎわい創出につながり済生会病院と同様、地域に愛される施設になれば」と話している。