県大会「誌上開催」 コロナで中止、初の試み 千厩ユネスコ協会【一関】
千厩ユネスコ協会(皆川修会長)は、第27回(2022年度)ユネスコ運動県大会千厩大会の記念誌を発行した。20年度に一関市千厩町で開催予定だった県大会が新型コロナウイルスの影響で延期となり、さらに今年度も実施困難と判断したことから「誌上開催」の形式に変更。同町ゆかりの講師による講演内容や同会の活動報告などを収録し、人が集まった大会に引けを取らない内容に仕上げた。
コロナ禍で20年度の千厩大会、21年度の大船渡大会が開催を断念。今年度は11月19日に再び千厩での実施を模索していたが、感染状況を鑑みて関係者が出席しての開催は取りやめた。
代替方法を検討し、初めて誌上開催に挑戦することに決定。同協会の佐藤広徳事務局長を中心に、会員と町内の学校関係者らが協力して記念誌を完成させた。
県立千厩高校元校長の茂庭隆彦さんによる「命を守るために必要な地学的素養と自然災害対応」の講演内容をはじめ、市立千厩小学校と市立千厩中学校、同高インターアクトクラブ、同協会が取り組む活動を写真と文章で紹介している。
発行に当たり、県ユネスコ連絡協議会の三田地宣子会長は「大会を大会誌という形で実現するもの。誌上開催という初の試みが、ユネスコ活動の新たな指針となることを期待する」とメッセージを寄せた。
皆川会長は「2年前に延期となり、今年にはまた千厩で開催を予定していたが、このコロナの様子では無理だと苦渋の決断をした。誌上開催ができたことは望外の結果で千厩ユネスコ協会員一同、関係者に感謝している」と思いを語った。
記念誌は150部作製し、県内関係者に寄贈した。