奥州・金ケ崎

地域交流の成果報告 市長らへ完成品贈る SDGsキーホルダー製作・水沢工高生【奥州】

倉成市長(前列中央)、菅原議長(右)、小野寺副市長(左)にSDGsキーホルダー作製を報告した水沢工高機械科課題研究メンバー

 奥州市の県立水沢工業高校(日當仁己校長、生徒376人)の機械科課題研究「SDGsキーホルダーを作ろう」メンバーの3年生6人は13日、市役所本庁舎を訪ね、倉成淳市長、菅原由和市議会議長に1年間の活動を報告した。メンバーはSDGs(持続可能な開発目標)の学習からキーホルダーの完成まで、さまざまな地域の人たちとの交流を深めて成果を出した感動を伝えた。倉成市長は「さまざまな交流から素晴らしい物を作ってくれた。高校生の意識の高まりはとてもうれしい」と話した。

 同校では、3年生がそれぞれの専門分野を生かした課題研究に取り組んでいる。「SDGsキーホルダー―」は鋳造技術を生かしてアルミニウム缶からSDGsカラーホイールキーホルダーを作ろうと集まった6人。2022年5月にSDGsについて学び、鋳物企業での見学、精密機器による型作成を経て試作を行った。同市江刺の認定こども園「稲瀬わかば園」の協力を得てアルミ缶を回収し、アルミ缶を溶かしてキーホルダーを作製。着色して仕上げた物を同園の園児にプレゼントした。

 同日はメンバー全員と日當校長、指導した松川勇太実習教諭が訪問。日當校長が市民環境部生活環境課の協力に感謝するとともに「生徒は活動が地域や園児に広まり授業では経験できないことを経験できた」と語った。リーダーの菊地駿太さんと伊藤万央さんが活動状況を報告し、活動をPRする動画も披露した。

 メンバーは「取り組む中で一人ひとりの行動がつながっていき、地球全体のためになるのだと感じた」「一つの物を仲間と一緒に作る喜びが味わえた」「コロナ禍で地域や学年を超えた行事が無かった3年間。この活動で校外の人たちとつながれたのは大きい」などと思いを示した。

 倉成市長は「キーホルダー作りを通じて交流を深めたことで、新たな価値をつくり出した。これからそういう感覚は大事で、さらに養っていってほしい」、同校同窓会長も務める菅原議長は「発想を膨らませて成果を出して、さらに自分たちの学びを園児に伝えた素晴らしい取り組み。同窓生の一人としてうれしく、誇らしく思う」と語った。

 最後にキーホルダーを倉成市長、菅原議長、小野寺隆夫副市長に手渡すとともに、額装したものを倉成市長に贈った。

 同日は、市役所のほか、作製に協力した水沢鋳物工業協同組合、及富、ミズサワセミコンダクタも訪ね、感謝を伝えるとともにキーホルダーを贈呈した。

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