北上・西和賀

伝統に胸張り 北上・黒岩小4、5年生 「めでた舞」披露

めでた舞を披露する黒岩小児童

 地域の伝統芸能「めでた舞」に取り組む北上市立黒岩小学校の児童が練習成果を発表する「笠揃(ぞろ)え」は14日、同市黒岩の黒岩地区交流センターで行われた。家族が見守る中、4、5年生が総仕上げとして舞や演奏を堂々と繰り広げ、伝統継承へ心意気を示した。

 めでた舞は黒岩太神楽の副舞で、40年以上前から同校児童が毎年稽古を積んでいる。練習は8日から毎日2時間ほど行われ、児童16人が黒岩太神楽保存会(昆美知男会長)の会員からめでた舞の唄(うた)や太鼓のたたき方、特徴的な扇子の回し方、足運びなどを学んだ。

 笠揃えでは、保護者や会員を前にそろいの衣装を身に着けた4年生7人がリズミカルな太鼓、5年生5人が舞をそれぞれ披露。小田島芽生さん(5年)は「疲れても腕を上げて踊ることを意識した。練習は大変なこともあったけど、しっかり教えてもらったので覚えやすかった。冬休みにみんなに会えたのも楽しかった」と振り返った。

 同校と立花、照岡、口内の市内東部地区4小学校は統合し、2023年度に新たに東桜小学校が開校する。児童は黒岩小の閉校式でめでた舞を演じる予定だが、その後の継承の在り方は決まっていない。

 昆会長は「地域の芸能として残していきたい。今後は人数が少なくなるので、この地域以外でも踊りたい子供たちを入れ、学校の協力をもらいながら続けられればと考えている。いずれは、伝統芸能継承が新しい小学校の特徴になっていけばいい」と願っていた。

地域の記事をもっと読む

北上・西和賀
2025年6月3日付
北上・西和賀
2025年6月3日付
北上・西和賀
2025年6月2日付
北上・西和賀
2025年6月2日付