花巻

古代米 彩り鮮やか 耕作放棄地を活用 「黒米ハレイロ」販売 花巻・成和農園

地域の耕作放棄地で栽培、収穫した「黒米ハレイロ」をPRする小田島代表取締役(左)ら

 花巻市の成和農園(小田島裕樹代表取締役)は、地元の耕作放棄地で育てた古代米「黒米ハレイロ」を新たに一般向けに商品化し、1月から同市や盛岡市などで販売を始めた。商品を通じ、地域の農業活性化に結び付くことを期待する。

 同農園は、花巻市の建設会社「成和建設」の関連会社で、10年ほど前から米作りに取り組む。地元農家の高齢化や後継者不足により、放棄地となった土地を請け負い、コメや黒米を栽培。作付面積は全体で約160ヘクタール、黒米は約1・3ヘクタール。このうち黒米は、昨秋約6トンの収穫にこぎ着けた。

 商品は「朝紫」という品種の玄米。老化防止になるとされる色素「アントシアニン」のほか、ビタミンやミネラルなども豊富に含まれている。

 自然な甘みと、ふっくらとした食感が特徴。いなりずしやリゾットなど、多彩な調理法で楽しめる。白米と一緒に炊くと全体が紫に彩られることから「気分を晴れやかにする」との意味を込め「ハレイロ」と名付けた。

 先月30日には盛岡市で商品発表会が開かれ、「黒米ハレイロ」をお披露目。小田島代表取締役は「商品が農業の担い手不足や耕作放棄地の拡大など、地域課題について考える機会になれば。黒米を初めて食べるという人にもぜひ試してもらいたい」と話した。

 1袋(120グラム入り)600円。花巻市のいわて花巻空港やイトーヨーカドー花巻店内の赤沼商店、盛岡市のカワトクキューブ2などで取り扱っている。

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