北上・西和賀
社員寮２８０世帯規模 生産強化で建設へ ＴＤＫ子会社【北上】
電子部品大手のＴＤＫの子会社ＴＤＫエレクトロニクスファクトリーズ（本社秋田県由利本荘市、林隆司代表取締役社長）の社員寮整備に伴う安全祈願祭が３０日、北上市村崎野の現地で行われ、関係者が工事の無事を願った。
ＴＤＫは電気自動車（ＥＶ）向けを中心に電子部品・積層セラミックコンデンサの生産体制を強化するため、同市和賀町後藤のＴＤＫエレクトロニクスファクトリーズ北上工場敷地内に新製造棟の建設を進めている。１２月の完成、２０２４年早期の量産開始を目指しており、３年間で４００人規模の雇用が見込まれる。
社員寮は大和リース（本社大阪市、北哲弥代表取締役社長）が建設し、ＴＤＫエレクトロニクスファクトリーズと３０年間の賃貸契約を締結している。敷地面積は２万６６６１平方メートル。鉄骨造り３階建ての住居棟１０棟に単身者用２７７世帯（１ＤＫ）と身体障害者用２世帯が入居できる。
この他、鉄骨造り２階建ての共用棟内部に食堂やスポーツジム、ランドリーを備え、グラウンドを開放するなど、地域住民や周辺企業との連携を図る。工期は２４年５月２０日までの予定で、来年１月末から一部使用開始する。市内の社員寮は、７２世帯が入居できる上江釣子寮に続き２カ所目。
同日は同社や工事関係者、市担当者ら３５人が出席し、施主あいさつでは大和リース取締役常務執行役員の森内潤一営業本部長が「住環境、就労環境の確保に向け、地域とコミュニケーションを図りながら心豊かに暮らせる施設づくりに貢献したい」と語った。ＴＤＫエレクトロニクスファクトリーズの林隆司代表取締役社長は「新しい工場の生産を担って頂ける若い皆さんを迎え入れるよう、新しいコンセプトの社員寮を検討してきた」と話した。
