簡略デザイン 力強い生命力 故岩間正男の造形作品紹介 市内3館連携企画展【北上】
北上市立花の利根山光人記念美術館の2023年度中期企画展「つくる巨人 岩間正男展」(8月31日まで)の関連事業「市内3館連携企画展」は、同市和賀町の鬼の館で開かれている。大槌町出身で同市ゆかりの美術家岩間正男(1926~2013年)の造形作品を紹介するもので、同美術館では「岩間作品の魅力と彼の残したエネルギッシュなアートの息吹を感じてほしい」としている。
今回の一連の展示は、岩間と長年親交があった同市本通りの美術家佐藤清美さんと同美術館専任研究員の菊地仁美さんらが、岩間の没後10年に合わせて企画。同美術館では油彩を中心に35点の絵画作品を展示している。
岩間はパブリックアートを数多く手がけ、市内や県内各地に作品があるほか、全国20以上の公共施設に設置されている。こうしたことから同美術館では、「あまりにも“巨人”過ぎた岩間の軌跡をより多くの人と共有したい」と、「鬼」をテーマとした造形作品の巡回展示を鬼の館と市立博物館(同市立花)で行うことにした。
巡回展では鋳鉄作品の鳥5点、鬼面9点、真ちゅうの鬼面1点、陶板の面7点の計22点のほか、鬼剣舞などの油彩画5点、デッサン画1点も展示。特に鋳鉄の鬼面は簡略化されたデザインの中に力強い生命力が感じられ、来場者の関心を集めている。
展示作品を所蔵している佐藤さんは「公共施設に設置されるので何かあったら大変と慎重に制作し、設置作業も自ら行うことがあった。今回は全仕事のごく一部だが、造形作品を一堂に集めた展示は初めて。岩間先生もきっと喜んでいると思う」と話している。
連携企画展は鬼の館で今月23日まで。29日から8月20日までは市立博物館で行われる。料金は同展のみ観覧の場合は無料だが、各館常設展示も観覧する場合は観覧料が必要。
問い合わせは市生涯学習文化課=0197(72)8304=へ。
「岩間正男の思い出」と題したトークセッションは、29日に北上市立花の市立博物館で行われる。岩間と親交があった美術家佐藤清美さんと諄子美術館(同市)の及川諄子館長が岩間との思い出などを語り合う。時間は午前10時から11時30分まで。定員は20人。事前申し込みは必要ない。
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