奥州・金ケ崎

音楽鑑賞の楽しさ伝え 黒澤さん歌声披露 衣川小でアウトリーチ【奥州】

児童に語り掛けるように歌う黒澤さん

 奥州市文化振興財団主催の「いわての演奏家とつくる音楽会」は11日、同市立衣川小学校(小野寺明子校長、児童76人)で開かれた。金ケ崎町在住の声楽家黒澤里美さんが、大学の後輩で20年来の音楽仲間という天野正子さん(東京都在住)のピアノ伴奏で、ソプラノの伸びやかな歌声を披露。オペラの名曲の登場人物をイラストで分かりやすく解説するなど、趣向を凝らして音楽鑑賞の楽しさを伝えた。

 同音楽会は前沢ふれあいセンターの企画によるアウトリーチ(訪問コンサート)。観客一人一人に深く伝わることを第一とした少人数制の体験型プログラムが特徴で、午前に3年生以下、午後に4年生以上を対象に開いた。

 黒澤さんが選んだ1曲目は超絶技巧が求められることで知られるオペラの名曲「夜の女王のアリア」。甲高い声で歌い上げる独特のフレーズが響くと、児童も驚いたように聴き入った。歌唱後、黒澤さんは目をつり上げた女王のイラストを示して「怒って声が高くなっている」などと解説した。

 また、日本の歌曲「紫陽花」を聴きながら、児童がアジサイの塗り絵を仕上げるという試みも行われた。

 黒澤さんは「歌には、さまざまな気持ちや色が込められている。皆さんも歌うときには気持ちを込めて相手に伝えて」と児童に助言した。

 3年の成田優花さん(9)は「すてきな音楽を聴かせてくれてありがとうございます。私はアジサイを7色で塗りました」と代表してお礼を述べ、「歌っている途中で息が切れてしまわないかと心配しながら聴いていたけれど、長く息が続いていた」と驚いていた。

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