隕石 見て 触れて 国内外の資料紹介 石と賢治のミュージアム【一関】
一関市東山町の石と賢治のミュージアム(菅原淳館長)で、県内外の博物館や愛好家から取り寄せたさまざまな隕石(いんせき)を集めた特別展「隕石展」が開かれ、来場者の関心を集めている。展示は8月20日までで、来月5日には同特別展関連の講演会の開催も予定している。
同ミュージアムに展示しているのは、秋田市の秋田大附属鉱業博物館と秋田県にかほ市の白瀬南極探検隊記念館、岩手県立博物館の3館から借用した資料をはじめ、同ミュージアムの鈴木実、佐藤由幸両協力研究員が所有する隕石、岩石を含め35点ほどの資料。
気仙隕石、白岩隕石、大富隕石など日本の隕石やマーチソン隕石、アエンデ隕石、北西アフリカ7865隕石など世界各地で見つかった隕石、玄武岩や斜長岩といった地球の岩石などのほか、隕石の写真やパネルなども掲示し、分かりやすく解説している。
現在日本で見つかっている隕石は計54点で、内訳は石質隕石が44点、鉄隕石が9点、石鉄隕石が1点。大きさが最大のものは1850年6月13日、陸前高田市の長圓寺境内に落下した気仙隕石で、重さは135キロ。お守りや研究用として削り取られるなどして現在の重さは106キロに減っており、今回は秋田大と県立博物館が所蔵する塊を展示した。
その他、2013年2月15日にロシアのチェリャビンスク州に落下し大きな被害を出したチェリャビンスク隕石なども紹介。ナミビアで発見されたギベオン隕石のかけらは、実際に触れて重さ(12・5キロ)を体験できる。
講演会は来月5日午後1時から風のホールで開催し、秋田大附属鉱業博物館の西川治副館長が「東北日本(秋田・岩手)の地質の成り立ち」、にかほ市立白瀬南極探検隊記念館の佐藤豊弘専門員が「南極探検隊長・白瀬矗と南極」をテーマにそれぞれ講演を行う。
同ミュージアムの菅原館長は「夏休みの時期なので親子で足を運び、宇宙や星に思いをはせてほしい」と呼び掛けている。問い合わせは同ミュージアム=0191(47)3655=へ。