手ぶらで気軽にBBQ 花巻・上町きょうまで 公共空間活用へ社会実験
花巻市の上町家守舎(小友康広代表取締役)のイベント「まちなかBBQフェスティバル」が26日、同市の花巻中央広場や上町通りで始まった。歩行者天国になった車道にテントがずらりと並び、バーベキューを楽しむ人でにぎわっている。27日まで。
マルカンビル大食堂の運営、上町エリアにおける事業開発を行う同社が、公共空間の活用促進を目的とした市の「花巻中央エリア社会実験」事業を活用して企画した。土、日曜日は大食堂を訪れる人が多いが、通りを歩く人はまばら。非日常の風景をつくることで来てみたくなるきっかけをつくり、公共空間を手軽に利用できる仕掛けができないかと企画した。
イベントでは客が食材を購入すれば、道具の持ち込みなしでバーベキューを楽しめる。提供する食材は地元レストランから仕入れた肉や若手農家が育てた野菜など。キッチンカーでおにぎりやピザなども用意している。
初日は午前中から30度を超える厳しい暑さとなったものの、開場の午前11時と同時に15席のバーベキューこんろが来場者で次々と埋まった。妻と久しぶりにバーベキューを楽しんだ同市西大通りの自営業伊藤健さん(56)は「準備や片付けから開放されて気軽に楽しめる。定期的な開催で認知されるようになれば利用する人も増えると思う」と話していた。
道路や中央広場など公園の活用には、民間事業者にとって使用届などのハードルがある。小友代表取締役(40)は「官民連携で対処するとともに、公共空間を区画としてネットで予約利用できる仕組みなどがあれば、既存店舗が利用したり、店を出して商売したりとさまざまな活用の可能性が生まれる」と提案する。
同日は社会実験の一環でストリートハンドボール&車いすハンドボール、みこし運行・体験なども行われた。まちなかBBQフェスは27日も行われる。時間は午前11時~午後4時。