「リラックス心掛けて」 小学生に走り方指導 五輪メダリスト飯塚選手【奥州】
奥州市の胆沢陸上競技場で7日、男子陸上の五輪メダリスト、飯塚翔太選手(32)=ミズノ=を講師に迎えた走り方教室が開かれた。参加した市内の小学生に速く走るためのこつを伝授した。
飯塚選手は、静岡県御前崎市出身。主に短距離で世界陸上競技選手権大会に5回、五輪にはロンドン、リオ、東京の3大会に連続出場。リオ五輪では4×100メートルリレーで第2走者を担当し銀メダルを獲得した。今年の世界陸上では200メートルに出場し、準決勝に進出した。
教室は奥州市、市体育協会の主催で、未来のトップアスリート育成事業の一環として開催され、市内の4~6年生68人が参加した。同日は飯塚選手の母校、中央大の豊田裕浩陸上競技部コーチも講師を務めた。
ウオーミングアップや体操、ストレッチに続き、飯塚選手が普段行っている練習としてジャンプ、もも上げを紹介した。
続いて参加した児童の身長に合わせて等間隔にコーンを配置したコースを走る練習方法や児童との競走も行われた。
競走では、飯塚選手が児童から後ろに離れた位置からスタートし、たちまち追い抜かれると児童は「速すぎでしょ」などとメダリストのスピードに舌を巻いた。
飯塚選手は「目線を前にすること、力みすぎて肩が上がらないようにリラックスを心掛けてほしい。練習は相手がいること、一緒に走って競うことで速くなる。私の経験ではタイムが伸びなくなっても諦めないでほしい。体の成長や練習の仕方で急激に速くなる時が来るので陸上を続けてほしい」と児童にエールを送っていた。
奥州アスリートクラブで陸上競技をしている伊藤佑磨君(水沢南6年)は「飯塚選手がすごく速いので驚いた。教えられた走り方ができるように頑張りたい」と話していた。