季節外れのイギリス海岸 水位自然低下で・花巻
花巻市上小舟渡地内の北上川で、同市出身の詩人で童話作家の宮沢賢治が「イギリス海岸」と名付けた河床の泥岩層が出現している。このところの小雨で水位が低下しているのが影響しているとみられ、自然に出現するのは珍しい。16日には賢治が見た風景を一目見ようと訪れた人たちが川岸を行き交った。
イギリス海岸は国名勝「イーハトーブの風景地」の一つで、ドーバー海峡の白亜の海岸に似ていることから賢治が名付けた。同市の北上川と瀬川の合流地点付近で、水位が下がったときに顔を出す。
例年であれば、9月21日の賢治の命日に合わせ、北上川上流にあるダムの放流調整や発電所の取水調整により河川の水位を下げることで河床の泥岩層の出現を試みている。国土交通省岩手河川国道事務所によると、今回は放流調整はなく自然に水位が下がる形で出現した。
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