食料貯蔵穴など解説 現地説明会 秋子沢遺跡【北上】
北上市立埋蔵文化財センターは25日、北上市二子町にある秋子沢遺跡発掘調査現地説明会を開いた。調査で見つかった縄文時代の狩猟用落とし穴や食料貯蔵穴、平安時代の竪穴住居跡についての解説があり、考古学ファンらが歴史ロマンに触れた。
同遺跡は、二子城跡南側に広がる縄文時代と平安時代の集落跡。本格的な発掘調査は1966、67年以来で、今回は民間の土地利用のため2024年5月に調査を開始した。
縄文時代の落とし穴や食料貯蔵穴などの土坑11基が発見され、担当職員は「狩猟用の落とし穴は約5000年前は円形だが、4000年前には溝状に変化した」と説明。穴には杭(くい)が施され、イノシシやシカを捕らえていたとした。
食料貯蔵穴は上部が狭く、下部が広いフラスコ状。「穴の内部は温度が一定に保たれ、現代でいう冷蔵庫のような機能を果たしていた。当初は食料を保存していたが、次第にごみ捨て場に変わった」という。
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