一関・平泉

「曲水の宴」今年取りやめ 浄土庭園 遣水修繕で 平泉・毛越寺

毛越寺で今後修繕作業が本格化する遣水の中央部分。曲水の宴の舞台となっているため今年は開催を取りやめる

 平泉町の毛越寺(藤里明久貫主)境内にある浄土庭園で、遣水(やりみず)の修繕作業が始まった。1986年の復元から30年以上たち、景石の一部破損や漏水などの傷みが目立ってきたため全長約80メートルある区間を区切って行われているもので、今回はほぼ中央部分が対象。範囲が大きく石組みを一度全部取り外して調べる必要から長期間となるため、毎年5月に開催している「曲水の宴」は取りやめる。

 遣水は園池に水を引き込むための水路で、同寺では83年の発掘調査で12世紀当時の遺構がそのままの形で出土。復元整備を機に86年から始まった曲水の宴では盃(さかずき)を浮かべた遣水のほとりで和歌をしたためる歌遊びが催されている。2020~22年はコロナ禍、23年は遣水の修繕に伴い中止され、昨年5月26日に5年ぶりに開催された。

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