正法寺響く 心地よい調べ ピアノコンサート 守時さん【奥州】
音楽家守時タツミさん(62)のピアノコンサート「景色の見える音楽会in奥州」は31日、奥州市水沢黒石町の正法寺で開かれた。各地の自然の音を集め、情景や思いをピアノで表現した楽曲を披露。本堂いっぱいに演奏を響かせ、聴衆を魅了した。
正法寺でのコンサートは5回目。幅広い音楽活動を行っている守時さんは、全国各地の音を録音し、ピアノをメインにハーモニカなどの音を組み合わせた曲を作る活動を展開。「おとえほん」「MOTTAINAI SOUND」などの企画とプロデュースで高い評価を得ている。
同日は屋外で予定されていたが、雨天のため本堂に変更。市内外から約80人が来場した。全部で15曲ほどを演奏し、前半は同市を訪れた際にJR水沢駅の南部風鈴の音色と同市江刺の田園風景の印象などを基に作った楽曲「奥州『里山のざしき童子(ぼっこ)』」、宮沢賢治の「星めぐりの歌」などを披露した。
ナレーションと音楽でつづる昔話「おとえほん」では、「浦島太郎」を音楽に合わせて朗読し、守時さんは「本堂に響く心地よさがとてもいい。これからも朗読できる機会を設けたい」と来場者に語り掛けた。後半では5月に発売した10枚目の新作アルバムの収録曲を中心に演奏し、ファンを楽しませた。