いつでも誰でも飲める水 盛岡市 「耐震不凍結給水栓」1基目設置
災害時の応急給水の新たな要として、盛岡市は24時間365日飲料水の供給が可能な「耐震不凍給水栓」の整備を進めている。地震に強い水道管を用い、止水と水抜きが同時に行える給水栓で厳寒期にも凍結しない。2042年度までに72基を設置する計画で、1基目が6日、関係者にお披露目された。
■□
耐震不凍給水栓は耐震管を採用し、鉄筋コンクリート構造で給水栓が防護され、大きな地震に耐えられる設計。止水と同時に水抜きができ、ハンドル操作で厳しい寒さでも凍結しない構造になっている。
大規模地震などの断水時に職員の手を介さず被災直後から住民自身で操作でき、耐震管を使用していることから安定した給水が見込め、迅速な応急給水を可能にする。365日いつでも利用できることから「365すいどう」の愛称を付け、小中学校など指定緊急避難場所等になっている応急給水拠点への設置を進める。
1基目は、市水道事業90周年記念として多様な利用者を想定し、同市の観光スポットのプラザおでって前に設置。ヘラルボニー契約作家で、るんびにい美術館(花巻市)在籍の小林覚さんが書き下ろしたアートがラッピングされている。
高齢者や車椅子利用者を含むすべての市民が利用しやすいよう蛇口までの段差を無くしたバリアフリー設計で、多様な利用者が情報にアクセスできるよう多言語対応の案内看板を設置。災害時に限らず、いつでも誰でも利用できる。
この記事の詳報を岩手日日紙面または電子新聞momottoでご覧いただけます。