花巻

希少な鳥の姿求め 観察会で豊かな里山実感 サシバ生息・東和【花巻】

参加者が地域に生息する生き物について学んだサシバ観察会

 春から夏にかけての繁殖期に日本にいる渡り鳥サシバの観察会は21日、花巻市東和町の石鳩岡地区で開かれた。親子や住民ら約20人が豊かな里山にのみ生息する希少な鳥をはじめ、地域の生態系に理解を深めつつ、自分たちの暮らす環境を見詰め直した。

▲2019年6月に東和町内で撮影されたサシバ(とうわ野鳥の会提供)

 サシバはトンビよりも小型の猛禽(もうきん)類。里山の減少とともに年々確認数が減っており、環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類となっている。町内では、田畑や草地、川、ため池などが存在する石鳩岡から北川目にかけて多く見られ、まとまって生息が確認される場所としては北限域とされる。

 同日は本県中部の水田の生き物を10年以上にわたって調査している東京大大学院農学生命科学研究科の藤田剛助教を講師に、石鳩岡振興センターでサシバが巣を作る場所や食べる物、どうやって生き物を捕まえているかなどを考えた後、駐車場に設置した望遠鏡でサシバを探した。

 時間内に姿は確認できなかったが、サシバがよく食べるというトウキョウダルマガエルのほか、ドジョウやタニシなど付近にいる生き物を調べた。目を1分間閉じて周りの音に耳を澄まし、鳴き声からどんな鳥がいるのかも学んだ。

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