国際広告賞に輝く ヘラルボニー(盛岡)が知事報告 カンヌライオンズアワード
障害のある作家の作品ライセンスを活用した商品をブランド展開するヘラルボニー(本社盛岡市)の関係者は25日、県庁に達増拓也知事を訪ね、広告業界の国際賞カンヌライオンズアワードのグラス部門での受賞を報告した。
同社はカンヌライオンズアワードの中でも文化を変える創造性をたたえるグラス部門で、最高賞に次ぐゴールドを受賞。障害のある人にアーティストやクリエーターとして活躍する機会を創出し、大企業との連携による社会的インパクトの大きさが評価された。
同日は松田文登代表取締役Co―CEO、兄の翔太さん、両親らが県庁を訪問。文登さんは「ヘラルボニーの思想は全世界に届くということを改めて感じた瞬間だった。原点は兄が豊かに暮らしていける社会の実現。応援してくれる皆さんに感謝し、岩手からいろいろな異彩を発信していきたい」と語った。
達増知事は「並み居る世界的に有名な会社と同じ舞台でゴールド賞を獲ったことは素晴らしいこと。家族を原点に世界へ羽ばたいていくところがすごい。さらに発展してほしい」とたたえた。
ヘラルボニーは、自閉症の兄を持つ文登さんと双子の弟崇弥さんが設立した会社。障害のある作家の独創的なアートを生み出す才能を異彩と捉え、障害のイメージの変容とありのままに生きられる社会を目指し活動している。