地域の足、発展支え 大船渡線 一ノ関―摺沢 きょう開業100周年
JR大船渡線は、26日に一ノ関―摺沢間の開業100周年を迎える。内陸部と沿岸部を結び、沿線住民の通勤、通学をはじめ産業発展、観光振興に大きな役割を果たしてきた。26、27日は観光列車「ひなび」の運行をはじめ、各種イベントで1世紀の節目を祝う。【15面に関連】
同線は1925(大正14)年7月26日、同区間が開業。27年に千厩、29年に気仙沼、33年に陸前高田まで延伸し、35年に盛(大船渡市)までの全線105キロが開通した。路線は竜のような形から「ドラゴンレール」の愛称で親しまれている。
2011年の東日本大震災津波で気仙沼―盛間が甚大な被害を受け、廃線が決定。従来の鉄路を活用し、バス高速輸送システム(BRT)として沿岸部住民の足を支えている。現在の鉄路は一ノ関―気仙沼間の62キロ。
26日は、一ノ関駅で100周年を記念した「ドラゴンレールフェスティバル」を開催する。午前8時30分から紅白餅を配布し、その後記念入場券を300セット限定で販売。一関修紅高校生徒と斎藤松月堂、JR東日本一ノ関統括センターが連携した記念弁当などを売り出す。ひなびの出発式も行われ、沿線各地でも運行時刻に合わせて見送りに当たる。
27年に千厩、28年に折壁など、29年は気仙沼でそれぞれ開業100周年を迎えることになり向こう数年間は沿線各地で記念行事が見込まれる。