奥州・金ケ崎

雪解け水 有効活用へ 胆沢ダムで試行 3者が覚書【奥州】

覚書を締結した(右から)小出所長、倉成市長、栗崎支店長

 胆沢ダムを管理する国土交通省北上川ダム統合管理事務所と奥州市、電源開発の3者は25日、同ダム自然越流水の有効利用の試行に関する覚書を締結した。雪解け時期に未活用のまま越流していた水の一部を活用し、水力発電の発電量を増やして電力を供給するほか、売電で得た資金で同市がダム周辺の地域振興に活用する。

 国交省が推進する官民連携の新たな枠組みによるハイブリッドダムに基づいた覚書で、治水機能の強化や発電増強のため気象予測なども活用し、ダムを有効活用するため3者が連携する。同事務所によると、全国で最初の事例という。

 同ダムでは毎年3月から5月にかけて雪解け水で流入量が増え、平常時の最高貯水位(標高345・6メートル)を超えた分が「自然越流」として未活用のまま下流に放流している。2022年から冬季に十分な降雪がある場合、融雪期前に水力発電量を増やして水位を下げ、融雪期の自然越流の量を低減する取り組みを試行している。

momottoメモ

同市胆沢若柳の胆沢ダム管理支所で行われた締結式では、同事務所の小出博所長、同市の倉成淳市長、胆沢ダム堤体直下の胆沢第1発電所を管理運営する電源開発(本社東京都、Jパワー)の栗崎夏代子東日本支店長が覚書を取り交わした。

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