展示内容リニューアル 面白さ、快適性に配慮 県立花きセンター・金ケ崎
金ケ崎町六原の県立花きセンターは、展示内容を大幅にリニューアルした。多肉植物や食虫植物などの新コーナー、自由に触れられる植物や撮影スポット、休憩場所などを設置。来場者がゆったりと植物に親しみ、面白さを体感できる環境を整えた。
リニューアルは、花卉(かき)園芸の振興などを目的に1989年に開館して以来初めて。見学に訪れる人たちの満足度を高めようと2016年度から順次進めてきた。これに伴い約700種類だった展示植物は約1000種類に増えた。
レモンやバナナ、マンゴーなど人気の亜熱帯果樹、子供たちが楽しめる食虫植物、空中で育つエアープランツなどが並ぶ展示温室(研修温室から改称)は、車椅子利用者も快適に見学できるように通路を拡大した。
メイン施設の花の館温室は、近年人気の高い多肉植物をはじめ、「かけはし交流」が縁で沖縄県から贈られたトックリヤシやハイビスカス、南アフリカやオーストラリアなどの「南緯40度エリア」のほか、キンモクセイやハーブ、ラベンダーなど香りを楽しむエリアもある。
盛岡市出身の画家深沢紅子さん(1903~93年)のギャラリーも花の館温室などに新設し、野の花作品100点を展示。うち約80種を屋外の花壇に植栽している。
同センターは施設利用の高齢者や団体の見学も多いことから、途中で休憩できるベンチやお薦めの撮影ポイントを設けたほか、太い木の幹や植物の葉などに触れられるように見直し、全体にうっそうとしていた展示をすっきりとさせた。
管理に当たる県立農業大学校の小川勝弘教授は「特に子供たちが楽しみながら学べるよう、また高齢者がゆったりと見学できるよう配慮した。子供も大人も喜ぶ珍しい植物が多く、ぜひ体感してほしい」と話している。
午前10時~午後4時。月曜日(祝日の場合は火曜日)休館。入場無料。
電子新聞momottoで紙面未掲載写真を公開中