明治期の迫力 今に 屋形山車を公開 第2、4日曜中心に 花巻市
花巻市は、普段は保管状態にある高さ13メートルの屋形山車を、11月までの毎月第2、4日曜日を中心に、同市城内の収蔵庫で公開している。花巻開町400年の1992年に復元制作されたもので、山車の高さと豪華さを競った明治期の花巻まつりの迫力を今に伝えている。
屋形山車は、二層構造の屋根に金のシャチホコを据えた豪華な総ヒノキ造り。正面中段に南部信直、下段左には白馬を駆る花巻開町の祖・北信愛(松斎)が配され、周りは花や逆巻く波などで飾られている。
北松斎の戦勝祈願を由来とする伝統の花巻まつりは東北屈指の屋形山車で知られ、明治期には遠方からも引き手が訪れたという。大正期になると電線で高さが抑制され、現在に続く優雅な風流山車へと移行した。
9月開催の花巻まつりの盛り上げも兼ね公開。市観光課の畠山英俊企画管理係長は「ぜひ生で高さ13メートルの迫力を感じてほしい。明治期の様子も想像しながら花巻まつりを楽しみにしてもらえれば」としている。
公開時間は午前10時~午後4時。17日午後2時~8時と8月20日午前10時~午後4時、花巻まつりが開かれる9月8~10日の午前10時~午後6時にも公開する。問い合わせは同課=0198(24)2111=へ。
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