一関・平泉

南部神楽継承期し 一関地域5団体 文化財指定受けつどい

鶏舞など7演目が披露された南部神楽のつどい

 一関市無形民俗文化財の指定を記念した南部神楽のつどい(南部神楽普及会主催)が16日、一関市大町のなのはなプラザで開かれた。指定団体のうち一関地域5団体が「鶏舞」「宝剣納め」「敦盛と直実」など7演目を熱演。訪れた市民ら約100人が、一関地方に古くから伝わる南部神楽の魅力を存分に堪能した。

 市内では、南部神楽の伝承団体として8団体が2016年度に市無形民俗文化財に指定された。同日のイベントは、市内で踊り継がれてきた南部神楽を多くの市民に知ってもらおうと、6月に発足した同普及会が文化財指定を記念して初めて企画した。

 演舞に先立ち、同普及会会長を務める達古袋神楽代表の小岩恭一さん(68)は「南部神楽を一関の財産として育てていきたい。問題は後継者不足。南部神楽の発祥は一関と聞いている。永代にわたり繁栄できるよう私たちも頑張るが、皆さんの支援、協力もお願いしたい」と来場者に呼び掛けた。

 出演したのは同普及会を構成する南沢神楽、牧澤神楽、達古袋神楽、蓬田神楽、富沢神楽。

 このうち、牧澤神楽(阿部繁行代表)は、真滝12区子供会のメンバー4人が舞い手として登場し、全ての神楽の基本とされる「鶏舞」を披露。太鼓とかねのリズムに合わせ、夜明けを待ち望んでいた鶏が狂喜、乱舞する姿を堂々と舞った。

 会場には市内の神楽ファンらが大勢詰め掛け、勇壮な舞を写真に収めたり、演舞が終わるたびに盛大な拍手を送ったりするなどして熱演をたたえていた。

 このほか、文化財指定芸能旗の授与も行われ、勝部修市長から出演5団体と増沢神楽、本郷神楽、下大籠南部神楽の計8団体の代表者にそれぞれ手渡された。

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