一関・平泉

豪快にワッショイ 平泉水かけ神輿 清め水浴び熱気

清めの水を浴びながら豪快に神輿を担ぐ担ぎ手たち

 平泉町の夏を彩る「平泉水かけ神輿(みこし)」(平泉総社神輿会主催)は16日、町内で本渡御が行われた。大中小3基の神輿が繰り出した町内は、清めの水と担ぎ手が響かせる威勢の良い掛け声で染まり、多くの見物客を沸かせた。

 小学生の子供神輿、中学生の中神輿、神輿会の平泉神輿3基の渡御。子供から大人まで男女300人余り、師匠格の富岡八幡宮神輿総代連合会(東京都)のメンバーや、交流学習で訪れている福島県国見町の小中学生らも加わり、午前10時に仮宮のある観自在王院跡を出発した。

 毛越寺、JR平泉駅前を経て中尊寺金色堂を参拝、観自在王院跡まで練り歩く約4キロの行程。毛越寺本堂前では担ぎ手が神輿を高々と持ち上げて棒を平手でたたく「さし」を豪快に繰り返し、観衆からは歓声が上がった。

 駅前では2台のトラック荷台に設けられた水槽から滝のように清めの水が一斉に降り注がれ、囃子(はやし)太鼓に合わせて担ぎ手が「ワッショイ、ワッショイ」と振り絞るように掛け声を上げ、熱気は最高潮に達した。

 同町平泉字佐野の菊地真紀子さん(36)は「ワッショイという掛け声で担がなくても一緒に盛り上がれるのが神輿のいいところ」と話し、母と娘の3世代で神輿を見物。担ぎ手として長年参加する宮城県柴田町の公務員佐藤功さん(56)は「暑くもなく寒くもなく担ぎやすい天気。清めの水を掛ける人も増え、多くの人が参加する祭りになった」と語り、ずぶぬれになって見物客の声援に応えた。

 神輿は、東京都江東区の「富岡八幡宮水かけ神輿」の協力を得て1996年に始まり、今年で22回目。町民参加型の祭りとして定着している。

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