県内外

坑内に響く感嘆の声 国道107号梁川トンネル 地元児童が見学【岩手】

トンネル内の防水シートに、思いを込めたメッセージボードを貼り付ける梁川小児童

 県は19日、2019年の開通を目指し奥州市江刺区梁川-北上市口内町間で進めている国道107号(仮称)梁川トンネル築造工事で、奥州市立梁川小学校(千葉悟校長)児童らを対象に現場見学会を開いた。児童がトンネル工事現場をじかに見て、それぞれ思いを込めたメッセージボードを貼り付け、工事の安全と早期完成を願った。

 同工事は13年度に事業着手し、17年2月にトンネルの掘削工事に入り、延長1022メートルのうち340メートルまで掘削が進んだ。今後、工事が最盛期を迎えるのに当たり、地元の子供たちに思い出に残してもらおうと梁川小全校児童46人と短期留学生2人、教職員を対象に見学会を開催した。

 県南広域振興局土木部担当者と工事を請け負う特定共同企業体(JV)の現場代理人が、トンネルの工法や工事を安全に進めるための工夫などを解説。トンネル内部で岩盤に穴を開けるドリルジャンボ、崩した岩を外に出す20トンダンプなどの大型掘削機械、車両についても説明した。

 児童たちは、初めて入るトンネル工事現場に驚いた様子。菊池心愛さん(5年)は「すごく大きかった。工事を無事に進めてほしいし、早く通ってみたい」と目を輝かせ、浅沼新也君(6年)は「トンネルを造っている皆さんに『頑張ってください』と伝えたかった。トンネル内で機械や爆薬を使いすごいと思った」と感心していた。

 児童は、それぞれ書いたメッセージボードを防水シートに貼り付けた。ボードには「トンネル工事をしてくれてありがとう」「トンネルがあると通りやすくなります」「トンネルができたら家族で一緒にドライブしたいです。北上に行くのも楽になりそうです」「暑い中おつかれさまです」など工事関係者への感謝やねぎらい、完成後の期待がつづられた。

 メッセージはトンネル工事が進むと見えなくなるが、完成後もトンネルの一部として残る。同振興局土木部の木村智道路整備課長は「皆さんのメッセージを大切に、JVの方々と安全に工事を進めたい」と感謝した。

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