一関・平泉

渋民村出身、岩手初の女性代議士 菅原エン一代記出版 大東・菊地さん「地位向上 一助に」【一関】

「岩手初の女性代議士 菅原エン一代記」を自費出版した菊地さん
晩年の菅原エン

資料や証言集め1年半かけ編集

 一関市大東町猿沢字七ツ森の菊地和夫さん(80)は、「岩手初の女性代議士 菅原エン一代記」を自費出版した。渋民村(現一関市大東町)出身の菅原エン(1900~94年)について各方面からの取材を重ねた菊地さんは、「この大変な時代にこそ女性の先達の道に学び、平和な社会を樹立することが大切だと思う」と発刊に寄せる思いを語っている。

 菅原エンは、初めて女性に参政権が認められた46年の衆院選で、食糧増産のためのどぶろく生産公認、公娼制度の廃止などを公約に掲げて初当選。女子従業員の待遇改善、民生委員の女性登用などを提案し、女性ならではの目線で国政に貢献した。

 本書はA5判、130ページ。8章構成で、立候補当時の様子や周囲の反応、エンの略歴、俳人でもあったエンの俳句作品、関係者からの寄稿文などを収録している。

 菊地さんは、エンの同級生の子孫からの聞き取りや、盛岡二高同窓会提供の資料などを基に執筆。「当選当時の生き証人から話を聞くことができ、投票所にある女性がはかまをはいて訪れたことや、初の女性代議士誕生に大喜びしたこと、国政の場での活動に大いに期待したことなどを、昨日のことのように語ってもらった」と当時の盛り上がりに思いをはせる。

 菊地さんはエンと親戚関係にあり、生前から付き合いがあった。発刊を志してから完成までおよそ1年半。「資料の収集や校正に予想以上の時間がかかってしまったが、おかげで新たな資料が見つかったり表紙や挿絵、校正を友人にお願いすることができた」と出来栄えに太鼓判を押し、「この本が女性の地位向上の一助となり、行政府や議会への女性進出に進展があればと願う」と語っている。

 800部を印刷し、協力者や市内の図書館、市民センター、小中学校などに寄贈する。問い合わせは菊地さん=0191(76)2235=まで。

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