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復興、災害対応活発に 全国知事会議 被災3県 人材確保へ継続支援要望【岩手】

東日本大震災からの復興について意見を述べる小池東京都知事(中央)=27日、盛岡市内

 東日本大震災の被害が大きかった3県では初めて本県で開催された全国知事会議は、震災復興について活発に意見が交わされた。被災3県からはマンパワー確保に向けた継続支援が要望されたのに対し、知事会としても岩手宣言「千年国家の創造」に基づき、復興に全力で取り組む方向で一致。震災以降も全国的に大規模な地震や風水害などが相次ぐ中、災害発生時の対応として国の財政支援制度の常設化などに関する提案もあり、国に対して要望を強めていくことを確認した。

 震災関係は最初の議題として取り上げられ、全国知事会東日本大震災復興協力本部長の上田清司埼玉県知事が、復興を早期に成し遂げるための提言として▽東京電力福島第1原発事故の早期収束▽財政支援の継続、復興交付金などの手続きの簡素化▽被災自治体に対する人的支援の強化-などを挙げた。

 被災3県の知事からは現状を踏まえて、達増拓也知事は「各都道府県が厳しい状況で派遣してもらっていることに感謝するが、マンパワーの継続した確保が必要で、今後も支援をお願いしたい」、村井嘉浩宮城県知事は「仮設住宅住まいがほぼゼロになるにはあと1年半かかる。人手が足りなくて大変な状況だが、少なくとも2018年度までは職員の派遣をお願いしたい」、内堀雅雄福島県知事も「福島が復興を成し遂げるためにはまだまだ時間がかかり、長い戦いとなる。中長期的な視点に立った財源確保、継続的な人的支援が不可欠だ」と職員派遣の継続に関する要望があった。

 これに対しこれまで職員を派遣してきた自治体は、小池百合子東京都知事が「被災地へ派遣した職員は多くのことを学んでおり、被災地、復興の役に立てればいい。東京五輪は復興五輪の位置付けで、被災地の復興なくして大会の成功はないという思いを強くしており、これからも被災地の声を丁寧に聞きながら全力で支援していく」、黒岩祐治神奈川県知事も「派遣した職員と話をして、どういった支援がこれから必要なのかということを確認した上でさらに継続していきたい」と述、今後も支援を継続する姿勢を示した。

 震災後に大規模災害に見舞われた自治体からも災害対応に関する意見が出された。16年の熊本地震で多くの被害を受けた蒲島郁夫熊本県知事は国の財政支援制度の常設化や都道府県と市町村が一体となった職員派遣の法制化、災害救助法の弾力的な運用、住宅の自立再建までを含めたトータルの支援制度の明文化を提言。財政支援制度の常設化については「国からの手厚い財政支援を求めて現場の責任者、県幹部が毎週のように各省庁に要望活動を行ったが、そのためには多くの時間、マンパワーが必要となる。国全体の災害対応力の向上という意味では支援制度の常設化を求めていくべきではないか」と述べた。

 同年に鳥取県中部地震に見舞われた平井伸治鳥取県知事も「公営住宅に被災者が入ってもらったが、低所得者をたくさん抱える地域で次のステップに進めるかというところに支援がない」と制度化の必要性を訴えた。

 今回出された意見を復興協力本部などで精査した上で、全国知事会として国に要望していく。

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