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独自技術で部門連覇へ 全日本学生フォーミュラ SIFTが新マシン披露【岩手】

全日本学生フォーミュラ大会での活躍を誓うSIFTのメンバー

 学生が設計開発したレーシングカーの性能を競う第15回全日本学生フォーミュラ大会(9月5~9日、静岡県)に参戦する一関高専、県立大、岩手大の「岩手連合学生フォーミュラチームSIFT」は27日、県庁で記者会見した。EV(電気自動車)部門での連覇に向けたマシンをお披露目し、全国舞台での活躍を誓った。

 同大会は学生自らがレーシングカーの設計や開発に取り組み、ものづくりの総合力を競う。安全性などを検査する車検をはじめ、デザインなどの静的審査、走行性能を競う動的審査が行われる。

 今年は国内外からICV(ガソリンエンジン車)部門に83チーム、EV(電気自動車)部門に15チームが参加登録。東北からは3年連続の同チームと5年連続の東北大が参戦する。

 SIFTは昨年、全ての審査を通過し、完走率20%以下の厳しい条件をクリアして完走。EV部門で初優勝を飾ったほか、省エネ賞や日本自動車工業会長賞にも輝いた。ICV部門と合わせた総合成績は、106チーム中25位だった。

 今年のチームは一関高専20人、岩手大5人、県立大5人で構成。マシンは全長2・9メートル、幅1・5メートル、重さ340キロで、「常識を覆すEV」をコンセプトに製作された。昨年から車幅や装置を大幅に見直し、30キロの軽量化に成功。車両の旋回性能を飛躍的に向上させる一関高専独自開発の駆動方式「2モータートルク差幅増幅型TVD」も採用している。

 プロジェクトリーダーを務める一関高専専攻科1年の中津川壮さん(20)は「EVでの優勝はもちろん、総合部門でも上位を目指し、岩手の技術力を全国へ発信したい」と意気込んでいた。

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