一関・平泉

測量士補49人合格 一関工高 個々の努力で倍増

国家資格の測量士補試験に合格した一関工高土木科の2、3年生

 県立一関工業高校(藤原修校長、生徒414人)土木科の2、3年生が毎年受験している国家資格の測量士補試験の合格者は、2016年度の11人を大きく上回る49人と、過去10年で最多となった。今年度の合格者数は県内の高校でトップ。就職に生かせる資格とあって、生徒は合格を喜んでいる。

 測量士補は、国家資格の測量士が作成した計画に従って測量に従事できる。資格取得には、大学などで所定の科目を修了し卒業するか、国土地理院の試験を受けて合格する必要がある。

 国土地理院によると、今年度の全国の受験者は1万4042人で合格者は6639人。合格率は47・3%だった。同校からは土木科の3年生28人と2年生40人が5月21日に挑戦。今月11日に合格者が発表され、72・1%に当たる49人が合格した。

 試験では、公共測量を円滑に行うために必要な技術や法令、公共測量の実務に関わる知識が問われる。生徒たちは試験問題の文章表現に苦労しながらも、授業で教員の指導を受け弱点を克服。部活動後に学校に残って自主学習したほか、自宅で過去問題を解いて傾向をつかみ、試験に備えた。

 3年の鈴木祥平君(18)は「将来は測量の会社で施工管理をするのが目標。計算の公式を暗記するのに苦労したが、合格してほっとした」、2年の藤原悠希さん(16)は「合格者が県内で一番多くなったのはうれしい。分からない箇所は友達に聞くなどした。就職に役立つよう、他にも資格を取りたい」と語った。

 同校の測量士補の合格者は06年度以降、1~17人で推移。今年度は合格を目指して自宅学習に取り組む生徒が多かったといい、同科の金子季三子教諭は「自主的に勉強する生徒がたくさんいて、諦めなければ合格できるという自信が付いたと思う。この自信を今後にも生かしてほしい」とたたえている。

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