北上・西和賀

ILC実現へ “見えない”粒に驚き 県南局管内 小学生向けサイエンス教室【北上】

霧箱を使って放射線の飛跡を観察する児童

 県南広域振興局主催の「小学生向けサイエンス教室~『国際リニアコライダー(ILC)』って何?~」は31日、北上市内などの学童保育所3カ所を皮切りに始まった。本県が建設候補地となっている次世代の大型加速器ILCについて、紙芝居や実験などを通して役割と大切さを伝える。

 ILCを児童にも周知しようと初めて企画。初日は市内2カ所と遠野市で開いた。

 このうち北上市のたちばな学童保育所さくらっ子クラブでは、高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)の職員が講師を務めた。

 児童19人を前に紙芝居を披露し、全ての物質のもととなる素粒子や、宇宙誕生の謎に迫るための実験でILCの建設が必要になることなどを丁寧に説明。児童は霧箱を使った実験で自然界の放射線の飛跡を観察したほか、ILCにちなんだカルタ遊びも楽しんだ。

 鈴木凛さん(立花3年)は「目に見えない粒が全ての物を作っていることなどが分かった。実験では普段は見えないものが見えた」と目を輝かせていた。

 同局企画推進課の竹原久美子主査は「ILCについては、完成する頃に大人になっている子供たちによく知っておいてほしい。教室をきっかけに科学や宇宙にも興味を持ってもらえれば」と話していた。

 教室は2日までで、花巻市と西和賀町の学童保育所4カ所でも実施。19日のいわて銀河フェスタ2017(奥州市)、20日の全国地ビールフェスティバル(一関市)の会場にも出向く。

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