花巻

花巻人形研究の集大成 髙橋市博物館長が発刊 写真、図版で分かりやすく【花巻】

「祈りと遊び-花巻人形の世界」を発刊した髙橋館長

 花巻市博物館の髙橋信雄館長(74)は、花巻が全国に誇る土製郷土人形についてまとめた「祈りと遊び-花巻人形の世界」(盛岡出版コミュニティー)を発刊した。全195ページ、オールカラーで約180枚の写真を使用。髙橋館長が積み重ねてきた研究の集大成ともいえる充実した内容となっている。

 花巻人形は全国の郷土人形の中でも評価が高くその種類は2000にも達するとされ、関西地区にも熱心なコレクターがいるほど人気がある。

 一方で髙橋館長は、地元での評価が低いと感じ、花巻人形を取り上げた専門書も少ないことから、自らの研究成果をまとめた書籍発刊を決めた。

 専門的テーマではあるが分かりやすい文章を心掛け、写真と図版を多用。江戸時代から昭和まで200年以上にわたって親しまれてきた要因を時代背景や芸能、風俗など各方面から分析し、古代からの「ひとがた」についての論考や分析も収めるなど、花巻人形について広く考察した。

 髙橋館長は「郷土人形の中でもトップクラスと評価される花巻人形を多くの人に知ってもらおうと発刊した。人形だけでなく、花巻についても多くのことが分かるよう心掛けた」と語り、愛好家だけでなく、花巻人形に親しんできた地元の人にも読んでほしいと期待する。

 定価1500円(税別)で初版は2000冊発行。県内書店で販売している。問い合わせは盛岡出版コミュニティー=0198(651)3033=まで。

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