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病害対策の徹底確認 県農業気象協 低温、日照不足受け【岩手】

低温、日照不足による農作物対策などを確認した県農業気象協議会幹事会

 8月上旬から続く低温や日照不足による農作物への被害防止に向け、県農業気象協議会は21日、盛岡市内で幹事会を開き、気象経過や農作物の生育状況などについて情報共有を図り、県が発行した農作物技術情報を基に水稲や果菜類を含めた病害対策の徹底を求めていくことを確認した。

 一部非公開で行われた幹事会には県をはじめ、盛岡地方気象台、東北農政局岩手支局、東北農業研究センター、県農業会議、全農県本部などから関係者約40人が出席。同協議会長の菊池政洋県農業普及技術課総括課長は「7月中は高温で経過し、水稲をはじめ農作物の生育は比較的順調に推移したが、台風5号の通過後は日照が少なく低温となった。今後の対応に向けしっかりと協議したい」とあいさつした。

 同気象台によると、今月20日までの気象経過は湿った東寄りの風の影響で日照時間が少なく、オホーツク海高気圧からの冷たく湿った気流の影響で気温の低い状態が続いたという。

 県南の今月1~20日の日照時間(観測地点別)は、大迫が48・5時間(平年比52%)、北上が46・4時間(同48%)、江刺が43・8時間(同45%)、一関が23・8時間(同28%)、千厩が16・0時間(同18%)。同じく20日間の平均気温は大迫が22・6度(同1・0度低)、北上が22・8度(同1・4度低)、江刺が23・0度(同1・1度低)、一関が22・3度(同2・0度低)、千厩が21・4度(同2・1度低)といずれも下回っている。

 幹事会では、県が17日に発行した農作物技術情報の内容を確認。県は、水稲のいもち病への警戒と登熟期に間断かんがいを行って根の活力を保つよう管理するほか、早期落水は品質低下の原因になるとし、出穂後35日ごろを目安にした落水を促している。果菜類は、収量が低下しているものもあるため病害対策の徹底を呼び掛けている。

 同気象台によると、向こう1週間の後半は高気圧に覆われ晴れる見込みで、最高、最低気温とも平年並みか平年より高いとしている。

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