花巻
賢治「私の初恋」 イーハトーブフェス開幕 こうのさん（漫画家）がトーク【花巻】
詩人で童話作家の宮沢賢治の魅力を多角的に探るステージイベント「イーハトーブフェスティバル２０１７」（賢治フェスティバル実行委員会主催）は26日、花巻市高松の宮沢賢治童話村で始まった。各界で活躍するアーティストの音楽やトークライブ、映画上映を通じ、幅広い芸術・文化活動に影響を与え続ける「賢治ワールド」に迫っている。27日まで。
２０１４、15年の「イーハトーブ・アニメフェスティバル」と、賢治生誕１２０年の16年に催された「イーハトーブフェスティバル」に続く開催。初日は映画「この世界の片隅に」上映に先立ち、劇中音楽を担当したコトリンゴさん、映画原作者で漫画家こうの史代さんによる歌とトークが披露された。コトリンゴさんは、ピアノ弾き語りで「悲しくてやりきれない」「たんぽぽ」などを聴かせ、会場から大きな拍手を受けた。
続くこうのさんは、宮沢賢治記念館学芸員の牛崎敏哉さんと共にステージに登場。小学４年生の時に初めて作品に触れてからずっと賢治が好きと明かし「私の初恋だと思っている」「（賢治を）年の離れた兄と感じている」などと熱い思いを語った。初めて訪れた花巻で窓の外から時報（賢治メロディー）を耳にした時「来てよかっただろう？」とほほ笑む賢治の声を聞いた気がした、など意外なエピソードも次々に飛び出し、来場者を喜ばせていた。
最終日は午後４時から、シンガー・ソングライターおおはた雄一さんとミュージシャン坂本美雨さんによるユニット「おお雨」のコンサートと朗読を予定。５時から作家の夢枕獏さんのトーク、６時30分ごろから映画「君の名は。」が上映される。入場無料。
