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“オール岩手”の純米酒 JR東日本6駅で発売 盛岡駅で記念イベント

特別純米酒「はやぶさ紀行」の発売を祝い、鏡開きをする関係者=JR盛岡駅

 JR東日本のグループ会社・JR東日本東北総合サービス盛岡支店は31日、一関市大東町産の有機栽培米を使った特別純米酒「はやぶさ紀行」を発売した。陸前高田市の酔仙酒造が大吟醸と同じ時間と手間をかけて造った日本酒で、米本来の香りとまろやかな口当たりが楽しめる。2000本の数量限定で、県内と首都圏の6駅で販売する。

 東日本大震災で被災し、2012年に一関市の蔵を借りて営業再開した同酒造が、同市への恩返しをしようと考えたのが製造のきっかけ。同酒造の金野連代表取締役社長が大東町出身だった縁もあり、古里の有機米を使用することにした。陸前高田市の氷上山の清らかな地下水で醸造。地産地消にこだわった商品を開発・販売する同支店と試行錯誤しながら、約3年をかけて発売に至った。

 同日はJR盛岡駅で発売記念イベントが開かれ、同支店の佐藤年男支店長が「おいしい有機米ときれいな水で新たな酒が誕生した。岩手や一関に思いをはせながら、旅の味わいの一つに加えてほしい」とあいさつ。来賓の金野社長、原材料の「ひとめぼれ」を栽培する大東町有機農産物生産組合の小島幸喜組合長、勝部修一関市長ら5人と共に鏡開きし、駅利用者らに振る舞った。

 小島組合長は「昔は大東町大原にも酒造会社があり、有機米を使った酒造りも行われたことがあったが、今はどちらも無くなってしまったので本当にうれしい」と喜び、「これを機に一層おいしさと安全にこだわった米を生産していきたい」と語っていた。

 価格は1600円(税抜き)。盛岡、水沢江刺、新花巻、一ノ関、上野、秋葉原の6駅で販売する。製造に関する問い合わせは同酒造=0192(47)4130=、販売は同支店=019(651)1900=へ。

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