花巻

被害の甚大さ伝える なはんプラザ 関東大震災写真展【花巻】

「防災の日」関連の記録写真展を開いている菅原さん

 1923年(大正12年)9月1日の関東大震災をテーマにした「20世紀の記録写真展」は1日、花巻市大通りのなはんプラザで始まった。防災の日に合わせて企画された展示会で、市内の解体民家から今夏発見されたばかりの白黒写真80点を初公開。多くの市民の関心を集めている。30日まで。鑑賞無料。

 8点1セットのはがきシートから起こした写真パネル10枚を展示。いずれも同震災による関東地区の被害状況を撮影したもので、シートは7月に同市太田で見つかった。ダンボール箱に保存されていたものの発見時は傷みが激しく、市博物館に薫蒸協力を仰いで開催にこぎ着けたという。

 主催は、花巻ゆかりの貴重な古資料の公開で市民の歴史学習をサポートしているAct21・菅原唯夫さん(68)=同市中北万丁目=。「地震の規模や被災者数といったデータは簡単に取得できる時代だが、インターネットが使えない人にも見てもらいたかった。(今展には)ネットで簡単には拾えない写真も含まれており、さまざまな人に見てもらう意義がある」と話し、多くの来場に期待している。

 この民家からは同震災関連以外にも貴重な資料が多数発見されており、今後も菅原さんはシリーズ写真展を継続する意向。開催期間は未定だが「大正天皇崩御と関連施設」「戦争の足跡」「寺院、銅像」などのテーマを予定しているという。

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