一関・平泉

餅本膳 作法学ぶ マイスター検定 市内外から20人【一関】

餅本膳の作法を学ぶもちマイスター検定の受検者

 一関市もちマイスター検定(一関もち食推進会議主催)は2日、同市田村町の世嬉の一酒造で開かれた。市内外の20人が座学と実習を通じて餅本膳の歴史や作法を学び、餅食文化の継承へ意欲を新たにした。

 もちマイスター検定は、一関・平泉地方の餅文化に理解を深めてもらい、後世への普及、継承につなげようと2015年度から実施。これまでに45人がもちマイスターに認定されている。

 同日は日本調理師会副会長で県調理師会長の加藤綱男さんが和食、県立大総合政策学部教授の山本健さんが餅について講義したほか、いわて東山歴史文化振興会長で一関もち食推進会議副会長の佐藤育郎さんが実技を交えて一関地方の餅本膳や餅文化を紹介した。

 餅本膳の体験では、佐藤さんが進行役の「おとり持ち」を務め、「本年は年柄も良くご一行さまにおいでいただき、うれしく存じます」などと口上を述べ、「なますを食べ終えたら、あずき餅を食べる」「箸は時計回りに『の』の字を書くように使う」と食べる順序や所作を説明した。受検者はマナーに従って餅を味わい、わんに湯を注いでたくあんであんこなどを拭った。

 体験に続き、約1時間の筆記試験を実施。11日に一関商工会議所のホームページなどで合格者を発表し、認定証やオリジナルの名刺を交付する。

 食品会社に勤務する澁谷忠久さん(44)=同市上大槻街=は「餅を食べる作法一つ一つに理由があるのだと分かった。餅のいわれや歴史など勉強したことを思い出しながら、周りに伝えていきたい」と話していた。

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