最大級の小惑星接近 酒井さんが撮影【奥州】
大型の小惑星「フローレンス」が地球に最接近する姿を奥州市水沢区のアマチュア天文家酒井栄さん(64)が写真撮影した。米航空宇宙局(NASA)が地球周辺の小惑星の観測を始めて以来、最大級の小惑星の接近という。
酒井さんは、地球最接近通過日の1日未明、月明かりがなくなるのを待って同区黒石町にある私設の天体観測所で待機。午前2時ごろから星が見え、薄雲の切れ間から撮影に成功した。
フローレンスは全長約4・4キロと大きく、同日夜に地球から約700万キロまで接近した。これは月と地球の距離の18倍ほどあり、衝突の心配はなかったという。
「望遠鏡をセットして待機していたら星がちらほら見えてきたので、小惑星の速い移動を確認しながら撮影した」と酒井さん。
今回の観測記録は、4月に接近した小惑星の記録と合わせ、10月下旬に福島市で開かれる東亜天文学会・福島年会で研究発表する予定。