一関・平泉

炎と熱 製鉄体感 大原小6年生 地元の歴史理解【一関】

たたら製鉄の炉に砂鉄と木炭を投入する大原小6年生

 一関市大東町のボランティア団体・ホッパの会(勝部昌平会長)が主催するたたら製鉄体験は5日、同町大原内野地区の砂鉄川たたら製鉄学習館で行われた。大原小学校の6年生31人が川から採取した砂鉄を炉にくべ、炎の熱さと戦いながら、かつて地元で行われていた製鉄の歴史に思いをはせていた。

 同日は児童とホッパの会会員、協力者ら約80人が参加。8月に体験学習で同町を訪れた日本大(神奈川県藤沢市)の学生が製作した炉をホッパの会が早朝から加熱し、安全祈願神事の後、体験学習を実施した。

 児童は屋内、屋外の二つの炉に分かれると、時間を計り、一定の間隔で砂鉄と木炭を投入。1300~1400度にまで達する炉からは炎が吹き上がり、防護ヘルメットを着けた児童が慎重に砂鉄をくべていた。

 体験には、児童が砂鉄川から採取した砂鉄約60キロを使用。小島悠君は「すごく熱い中での作業だったので、大変だった」、芳賀優人君は「こんなにつらい思いをして鉄を作っていた昔の人はすごいと思う」と話していた。

 たたら製鉄体験は旧内野小学校時代から継続している取り組みで、今回で19回目。勝部会長は「川の砂鉄と炭を作る雑木林、花こう岩地帯という三つの要件が重なり、昔からこの地では製鉄が行われてきた。子供たちには将来地元を思い出し、誇りにするきっかけにしてほしい」と狙いを語っていた。

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