花巻

賢治へ思い巡らせ 下の畑 地元児童がハクサイ定植【花巻】

下ノ畑でハクサイの苗を丁寧に植え込む児童

 花巻市の宮沢賢治「下の畑」保存会(菅野将勝会長)は13日、仙台市の食育推進団体と花巻市桜町の宮沢賢治自耕の地でハクサイの苗の定植作業を行い、地元の小学生の協力を得て苗約300本を植えた。賢治も栽培に取り組んだ場所。児童は賢治に思いをはせながら晩秋の実りに期待を寄せた。

 北上川河川敷に広がる自耕の地(広さ約2400平方メートル)は「下ノ畑」として知られ、賢治が教師退職後に開墾してハクサイやトマト、アスパラガスなど当時珍しい野菜を栽培した所。野々島(宮城県塩釜市)のハクサイの採種文化の研究・保存を進める仙台市の「食の学人(まなびと)の会」(高橋信壮代表)が賢治も栽培していたことを知り、2012年から同保存会と協力して行っている。

 定植作業には地元の南城小(紺野盛校長)の5年生70人と笹間二小(大越千晶校長)の全校児童20人が参加。このうち、南城小児童は高橋代表からハクサイが明治時代に食べられ始めたことや賢治とのつながりなどの説明を受けた後、一斉に畑に入った。

 苗は、高橋代表が教諭を務める明成高(仙台市青葉区)の調理科1年の生徒が野々島で採って得た種を育てたものを含む3品種。児童たちは保存会員にも教えられながら、苗を一本一本丁寧に植え込んだ。

 南城小の川村真央さん(10)は「土が緩くて植えるのに大変だったが、賢治さんと同じ畑に植えることができてうれしかった。収穫が楽しみ。おじいちゃんの家に行った時にもやってみたい」と笑顔で話した。

 高橋代表は「花巻でもこの畑で作業したことがない子供は多い。賢治さんもやっただろう作業を通して思いを巡らせてもらいたい」、菅野会長も「今はポピュラーだが、当時はかなり珍しかったハクサイを育てた賢治さんの思いを子供たちに感じてほしい」と語り、児童の作業を見詰めていた。

 同保存会は11月初旬に収穫祭を開催し、児童や関係者と味わう予定だ。

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