奥州・金ケ崎

女性の活躍後押し 企業内保育所25日開所 トヨタ自東日本【金ケ崎】

トヨタ自動車東日本が岩手工場敷地内に設けた企業内保育所「ゆぅゆぅ保育園 いわて」の開所式
25日に開所する「ゆぅゆぅ保育園 いわて」の施設内。同社・パートナー企業従業員や近隣地域の乳幼児を受け入れる

 トヨタ自動車東日本(本社宮城県大衡村、資本金68億5000万円、白根武史取締役社長)は21日、金ケ崎町西根の岩手工場敷地内に整備した企業内保育所「ゆぅゆぅ保育園 いわて」の開所式を現地で行った。同園では同社や岩手中部工業団地内のパートナー企業従業員と近隣地域在住者の乳幼児計30人を受け入れ、25日から通常・延長保育や一時預かり、病児・病後児保育を実施。女性が働きやすい環境づくりにつなげる。

 同社や県、町、工事関係者、保育所を運営するプライムツーワン(本社札幌市)などから47人が出席。白根取締役社長は「働きながら子育てする女性の活躍を推進し、東北を豊かにしたいとの思い、東北の人口を増やす環境づくりをしたいという思いに端を発している。このスキームを東北のいろんな場所、企業団地で展開していただければ人口増加の手だてになるのでは。地域、保護者と結び付きを強め、皆さまに愛され続ける保育施設としたい」とあいさつした。

 達増拓也知事が「岩手の古里振興に大きく貢献するもの。地域の宝として愛され続けることを願う」と祝辞。白根取締役社長、達増知事、髙橋由一金ケ崎町長らがテープカットを行った。

 同社の企業内保育所は、地域の就業環境向上と雇用促進につなげる目的で2017年度、岩手工場、宮城大和工場(宮城県大和町)の2カ所に新設。本県では県と金ケ崎町、同社によるワーキンググループで16年春から内容を検討してきた。内閣府の企業主導型保育事業の助成、遊具整備などについて県、町の補助事業も受けた。園名称は「結ぶ」「友」を意味し、地域と結び付きを強めたいとの思いを込めた。

 施設は工場敷地内南東側(敷地面積6639・29平方メートル)に位置し、鉄骨造り平屋建て、床面積498・74平方メートル。廊下部分を兼ね中央部に配置した遊戯室や、病児保育室、病後児保育室(2室)など19室を設けた。

 保育時間は工場の勤務状況を踏まえ、通常の午前7時~午後8時のほか、早朝(午前5時30分~7時)、延長保育(午後8~9時)にも対応。平日、祝日に受け入れる(ゴールデンウイーク・夏季・年末年始連休時除く)。保育士9人に加え、看護師2人を配置し、病児・病後児保育を行う。

 定員40人の中には地域枠を設定。当初入園者は同社・パートナー企業(12社)従業員の乳幼児が18人、地域枠の地域住民(町内)の乳幼児が12人となっている。髙橋町長は「(町内の)待機児童ゼロに向け大きな躍進。地域貢献のナンバーワンだ」と感謝していた。

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